80年代のバブルはどうして発生したか?
政治トピにつくづく嫌気を感じるものですから、ハイレベルではなくても、真面目に振り返ってみたいと思います。素人的ですが、自分なりの仮説を提示しておきます。
1984年、日本人の90%は中流意識を持っていた。米国は以前からドル高と対日貿易の赤字に悩み、貿易不均衡の改善を要求していた。
85年9月、プラザ合意でドル高是正が合意された。時の日本政府は、国際協調の名のもと円安政策を進め、国債の発行による赤字予算政策を進めるとともに、日銀には金融緩和の政策を求めた。(澄田日銀総裁は大蔵省出身で政治家に弱かった)。
経済には過熱感があったので、金融を引き締めるタイミングをみはからっていたところ、97年10月19日のNY証券取引所に始まった世界的株価大暴落(ブラックマンデー)により、金融引き締めを許さない状況になった。
金融緩和状況から、株と土地が値上がりするバブル現象が起きていたが、物価上昇率が高くないことを理由に、株と土地が高くなるのを不自然な現象だとは思わなかった。
副総裁時代から、経済は乾いたマキの上に寝ていると主張していた三重野康氏が、89年12月に日銀総裁に就任して最初に手をつけたのが、金融引き締めで、株価は年末に38、915円を付けて株式市場のバブルは終わった。
その後、住宅建設や家計収入にバブルの残照が見られたが、バブル清算に10数年を要した後、今日の低迷と停滞がある。失われた20年といわれるユエンである。
(5月10日 21:20 追記:)
自分なりの仮説を提示しておきます。 →仮説は小試論に変更。