金融緩和の財源について

お察しの通り、日銀券を印刷して市場に出すのが追加の量的金融緩和です。

それまで、日銀が異次元の金融緩和のために市場に出していたが年間で５０兆円でした。

それを更に増やして、今回、年間で８０兆円に増やしました。

異次元の量的金融緩和ですから、まさに、お金の「量」を増やしたわけですね。

黒田総裁に成ってから、このマネーサプライ（money supply、通貨供給量）、つまり市中に供給されているお金の量が倍に成ってしまいました。

円札の量が倍に成ったので、円の価値が下がり「円安」に成ってますね。

円の価値が下がると「インフレ」がおきて、それまでの「デフレ傾向」から「インフレ」へと向かいますが、

これは実際のお金の流通量であるマネーストックや、景気や消費動向など多岐にわたる事と密接に関連していますので

単純にお金の量を増やしたからといって「インフレ」に成るとは限りません。

とにかく、日銀が８０兆円という一般会計予算並もの現金を市場に流して、経済を上向かせようとしていますが、同時に行うべき、政府の経済対策がとても重要で、

これがちゃんと機能しないと、日本は「悪いインフレ」へと向かうでしょう。

自分達の都合で選挙なんかやっている場合じゃありませんね。

政府が決め財務省が国債（借用書）を発行し、それを銀行・証券・生保など（一部個人もある）が買い受ける。その国債をさらに日銀（日銀券を発行）が銀行などから買い取ることによって、市場へのお金の流通量を増やす。
そうすると財務省にお金が沢山入り公共事業などが贅沢にでき、景気が上向くと言うシナリオ。

日銀が直接国債を買い取ることは法律で禁じられている中で、違法性が高いが苦肉の策として行っている。
円が沢山出回れば円の価値は下がり通貨安（円安）となるので、輸出産業は儲かるが輸入産業は損をする。その損を少しでも回避したいので製品を値上げする。
黒田はこうやって物価を上げようとしている。

日銀が買い取ってくれる限り（ハッキリ言うと日本は上限がない）、国債はいくらでも発行できる。
が・・・・・・・

日銀が国債や株を購入するという事は日銀券を市中に出すという事です、８０兆円をつぎ込むわけではありません。

　これまでの市中出回り日銀券の上限額を８０兆円迄引き上げる形で購入するのでこれまでの出回り金額と８０兆円の差額がその原資になります。

　連日のニュースでこの事の効用や問題点は詳しく報道されていますし、新聞やTV各局も特集番組を組んで丁寧に解説されているはずです、あまり報道番組や経済ニュースはご覧にならないのかな？