日本は大丈夫でしょうか?
20代より多い? 高齢者の梅毒感染
海の向こうだけのお話ではなく、日本でも同様の現象が見られます。厚生労働省エイズ動向委員会は2013年7月~9月の調査では、「(新規エイズ患者は)何と50歳以上に最も患者が多くなっています」と明記し、それは「50歳以上ではHIV検査を受ける人が少ない」「若い人より高齢者の方がHIV感染、エイズ発症に対する危機感が薄いのでは」と推察しています。が、それと同時に、コンドーム着用の意識も薄い可能性は高いと思われます。また、梅毒は女性の感染者数が最も多いのは、60歳以上。同年代の男性も、20代前半を上回る感染者数という驚きの事実が明らかにされました。
国立感染症研究所が、性器クラミジア、性器ヘルペスウイルス、尖圭コンジローマ、淋病における男女別・年齢別の感染分布を発表していますが、いずれも若年層ほど多いのは共通しているものの、60歳以上、70歳以上にも感染者は確実にいるということがわかります。特に性器ヘルペスウイルスは高齢の感染者が若干多めのようです。ヘルペスはコンドームだけでは防げませんが、1年以内に8割以上が再発するといわれ、しかも過労やストレスで体力が落ちているときほどその傾向が高まるので、高齢者は特に再発しやすいのかもしれません。