あなたは、お金をかけて宗教儀式をしますか。
7.5宗教の分裂
話し変わって、宗教もシャーマンが唯一の神となり、自然神信仰から大衆を分かり易く導く一信教が、主流となる。そして、それが大衆に受け入れられて大きくなると、エネルギー揺らぎに従い増大し、また、分裂し易くもなっていく。
仏教は、心の悩みを和らげてくれる多神教でもあるので、お釈迦様にすがる者、阿弥陀さんにすがる者、観音さん、薬師さん、不動明王さん、地蔵さん・・・すがれるものが有れば何でもいいのです。それぞれが、それぞれの解釈で全く正反対の生き方をした羅漢さん達も、皆菩薩になって、生き方の対象になっている。
法華経には多くの仏がいて、それぞれに徳を説いているとも書かれている。教祖の教えを受け継ぐ後世の高僧達は、教祖の語る話を、それぞれの時代の外部環境下で、大衆に理解され易いように、教祖の話に自分の考えを織り交ぜながら、救済していった。
したがって、高僧達の間で、異なった解釈で語るようになるので、弟子達の解釈の争いとなって分裂していく。それは、エネルギー拡散の法則という自然の理だ。
そして、分裂したそれぞれの宗派は、存続のために正当性を主張して、また、エネルギーを蓄積するために、信徒を集めだす。高僧が増えて、さらに宗教を存続させようとするための維持費が嵩むようになると、現世利益、現世祈祷など様々な儀式を通じて、組織拡大を目指す事になる。
例えば、ある宗派は、死を目前にした豪商達や、時の権力者達の弱みに付け込んで、信じれば救われる等の甘い言葉を投げかけて、現世利益宗教に変わっていく。
敦煌に行くと、中国の豪商達が阿弥陀にすがろうと、阿弥陀の横に彼等の絵を描いてもらっています。阿弥陀迎合図は、阿弥陀が藤原道長を迎えに来て、極楽に行けるように願って描かれた。
もう一方の宗派は、庶民信仰として分かり易い村の祭り事や、水子供養が地蔵菩薩と結びつき、庶民の心の中に浸透していく。不動明王信仰も、地域社会における庶民信仰として、生を受けた時から埋め込まれて行く。生後間もなくのうちから、まっさらな脳内コンピュータ内に、エピソード記憶として日常的に埋め込まれる。
キリスト教の分裂も同じである。
ま た 、宗 教 は 科 学 の よ う に 論 理 と 実 証 の 積 み 重 ね で は な く 、賢 人の妄想概念を説くものであるので、 高僧の 間で解釈が異なるのは 、自 然 の 成 り 行 き で あ る 。各 宗 教 に 門 徒・氏 子・信 者 が 増 え て 、寄 付さ れ る お 金 と い う エ ネ ル ギ ー 、 あ る い は売 り 上 げ る エネルギー が増えてくると、そ れ は 拡 散 し よ う と す る の が 自 然 体 で あ る 。
増 大 した そ れ は 、 優 秀 な 高 僧 の 間 の 些 細 な 宗 教 解 釈 の 違 い か ら 分 裂 を 誘い 、そ れ ぞ れ の 信 者 を 連 れ て 分 裂 し て い く 。
そ れ が 大 き な 仏 教・キリ ス ト 教・イ ス ラ ム 教 に 、多 く の 宗 派 が あ る 所 以 で す 。そ し て 、攻撃性の高い 宗 派 は 、神の下にジハードと称 し て 、宗派での 地位の低い信者 を、自ら 犠牲にさせ ながら 、 勢力争いを繰り返す。
ペンネーム:ワヤさん
仏教の元祖、釈迦は墓など作らなかった。