山歩き心術 シリーズ−6 一歩が命

人さまをお連れしていると、
この人、今日は転びそうかもしれない、と判ってしまう。

 急な山腹を巻く下り、踏みあと程度の、靴の巾ほどしかない道であった。
隊列を詰めるために、先行く私は渡り終えて待った。その時だった。
 
  ? 後ろの人のお喋りに、渡る人が、応える素振り。
  ? ストックを、山側斜面に突かず、渡ろうとしている。
油断の一歩が起きる二つの要因が重なった瞬間だ。

事無きを得たが、タイミングのズレは、この例の類い、至る所で起きる。
山歩きの第一歩であろうし、ツアー登山、さまざまなお人が混ざる。

瞬間の対応に疎い人が → ?、
山のご経験