連載:iPSから作った角膜細胞を世界で初めて患者の目に移植

iPSから作った角膜細胞を世界で初めて患者の目に移植 大阪大

 大阪大は29日、iPS細胞(人工多能性幹細胞)から作った角膜の細胞を世界で初めて患者の目に移植したと発表した。西田幸二教授(眼科学)らが7月下旬に臨床研究として実施し、患者は今月23日に退院した。今後さらに患者3人に移植し、安全性や治療効果を確認する。
 患者は、黒目の表面を覆う角膜が濁り、失明の恐れもある重症の「角膜上皮幹細胞疲弊症」を患う。研究チームは京都大に備蓄された第三者のiPS細胞から角膜の細胞を作り、厚さ0・05ミリのシート状に加工。損傷した角膜を手術で取り除き、角膜シートを移植した。
 iPS細胞を活用した再生医療の臨床研究は、理化学研究