連載:読書感想文

142、『林住期』(五木寛之著)は重苦しい時代に生きる方々に、ひとつの涼風となることを夢みて

『林住期』 五木寛之著 幻冬舎文庫
平成20年9月20日発行
ー人生を4つの時期に分けて考えた。「学生期」、「家住期」、そして、「林住期」と「遊行期」。「林住期」とは、社会人としての務めを終えたあと、すべての人が迎える、もっとも輝かしい「第3の人生」のことである。(「白秋期」)
 人の一生は、山あり、谷あり、まさに『喜びも悲しみも幾年月』という感じである。
 どの時期が人の絶頂期といえるのだろうか。
 昭和20年(1945年)、敗戦当時の日本人の平均寿命は49・8歳である。
 平成17年現在、これが男性78・53歳、女性85・49歳となっている。
 現在