思いついたらそのまんま(3063)
小さな幸せ いくつももらい 老いて行きます いわし雲 欲のひとつも ないのかしらと 言われたけれど何にもない あなたのお側に いられるだけで 何もいらないねむの花
小さな幸せ いくつももらい 老いて行きます いわし雲 欲のひとつも ないのかしらと 言われたけれど何にもない あなたのお側に いられるだけで 何もいらないねむの花
老いらくの 恋と言うには 遅すぎるけど 気になるの 来るか来るかと つま先立ちで あなたを待ってる つりしのぶ 愛の成就は のぞめないけど 二人で呑んでる 月見酒
幽霊だからと 二人で来るな 気色悪いわ 憎たらしい あの世に行っても 浮気をしてる あの手の病気は 治らない ないないづくしの あんたやないか 愛を残さず金残せ
風に揺れてる 川辺の葦に 哲学解るか 聞いてみた 何を寝ぼけた こといってるの 解れば苦労は しませんよ パスカルさんに 伝えてほしい 人間二本の 足で立つ
浴衣の袖に ほたるを入れて 呑みに来るとは 粋ですね~ 襟元を 少し崩して さりげなく どなたを誘って いるのかな 黙って手をあげ ひとりで帰る 気が付きゃほたるが 店の中
憎からず 想う心の その襞に 隠しておきたい恋心 誰にも知られず 秘かに想う 想うお人は 女房持ち 気付いているに 気付かぬふりの 目と目で語るせつなさよ
命の終わりを 見つめて刻む 緩和ケアーの 大時計 音も立てずに 静かに刻む 生きた証の 大時計 いくつの命の 終わりを見たか 命に終わりは あるものを
つつましく 目立たぬように なすの花咲く 夏の盛りに 嘘をつけない あなたのようね いつのまにか 実をつけて 今の世の中 ばかばかしくて 嘘の上塗り 厚化粧
あなたを待って ぽわ~と開く 宵待ち草の 優しさよ あなたに逢えない 夕ぐれ時は 咲くに咲けない 待ちぼうけ 日暮れになると カナカナ鳴いて 今宵どなたのために咲く
暑い暑いと のれんをくぐりゃ まずは冷たい ビールから ひと息ついて 女将を見れば 今夜はちょっと おかしいよ よく見りゃ狸に 似ているけれど 今夜はタヌ子の 店番よ
帯に手をかけ 促すような あなたのその目が 憎らしい だめよそんなに 急いてはだめよ はらりと落ちる 緋縮緬 満たされて あなたの胸で 深い眠りに 落ちてゆく
顔で笑って 心で泣いて そんな芸当 出来ません 悲しいときは 泣いたらいいの 腹が立ったら 怒るしね いつもあなたは 顔には出さず 我慢我慢の 宮仕え
路地の居酒屋 灯かりがともりゃ 淋しがりやが寄ってくる 出来ない我慢も 上司の無理も みんなここへ 置いてきな 子供のみやげに 焼き鳥もたせて 帰してくれるいいお店
そこそこそこよ も少し下よ 何を聞き耳 立ててるの ばかですね~ 何を想像 してるのかしら あっちじゃないの こっちです あ~気持ち良かった すっきりしたわ 背中を掻いて もらったの
芭蕉さんちの 蛙じゃないが どうして古池 飛び込むの 大きなお世話よ 蛙の勝手 そこにお池が あったから 何をごちゃごちゃ ぼやいているの 悪い夢でもみたのかな~
ごちゃごちゃ言わずに 一杯の呑みな 生きてるうちが 花なのよ 薔薇でなくても いいじゃないの どくだみの花も 可愛いよ 花の名前など どうでもいいよ どうせ俺は ぼけの花
星の数ほど 男はいるが あなたじゃなくちゃ だめなのよ 背丈もないし お金もないわ それでもいいの あなたなの 人間見た目が 九割だとか 見てくれよりも ハートです
どうして離れて 座っているの 七夕ごっこを しているの 毎日逢ってて 何いってるの だから今日は 端と端 呑んでる酒は 何呑んでるの もちろん天下の 天の川
年に一度の 逢瀬じゃないの シャトルに乗って飛んできて 明日は雨に なるかも知れぬ 私の蛇の目を 貸しましょか 私の大事な 彦星さまは 水も滴る いい男
夢も希望も 何にもないが 息しているから 生きてるよ だめよそんなに ネガティブになって 心も体も萎えちゃうよ 今の世の中 ばかばかしくて まともにやって いられない
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