古仏の話Ⅺ - 興福寺 阿修羅像 -


最後は、この一連の話題の冒頭にも出て来た、私が大好きな興福寺の阿修羅像にまつわる話です。
奈良・興福寺の阿修羅像は、天平6年(734年)に光明皇后の発願によって造られた脱活乾漆造りの三面六臂の像で、天平彫刻の傑作であり国宝に指定されています。

阿修羅像は、度重なる火災・戦災・地震等によって6本ある腕のうち、数本が損なわれていました。そこで、明治35年~38年(1902年~1905年)の修理の際に、肘から先が欠損していた正面右側の腕の補修が行われました。
さて、ここで添付図のうち、補修前の姿を写したモノクロの添付図をご確認いただきたいと思います。何かお