日本書紀と中国史書


ご存知のように、日本書紀は舎人親王らの手により、養老4年(720年)に完成した日本の歴史書です。これは、『続日本紀』の養老四年(720年)五月癸酉条に「先是一品舎人親王奉勅修日本紀、至是功成奏上、紀卅卷系圖一卷」とあることから判明しています。(ここに『日本書紀』ではなく『日本紀』とあることから、本来の書名は『日本紀』だったという説がありますが、当話題ではこの点には触れません。)
日本書紀が編纂された背景としては、遣隋使・遣唐使によって大陸との外交関係が発生するようになり、中国から当時の先進的な文化や学問が輸入される中で、外国に自らの国家としての正当性を