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第3位 Eric Dolphy & Booker Little Complete Live At The Five Spot

とうとうベスト3に入る。第3位 Eric Dolphy & Booker Little Complete Live At The Five Spot としよう。残念ながらコンプリート盤は発売されておらず、4枚のアルバムに分散されている。今回このトピックスを上げるにあたって、このライブを演奏された順番に並べ替えて聴いた。

ライブ・セッションは Status Seeking から始まった。マル・ウォルドロンのオリジナルで、このライブ直前にスタジオ録音されたマル自身のアルバム、The Quest にも収録されている。最初からドルフィーのアルトは全開で、軽くレッドゾーンを振り切っている。マルのパーカッシブなピアノ・ソロも素晴らしくて、いつもプリペアード・ピアノのような調律が気になるファイブ・スポットの古ピアノも、今日はまずまずの調子のようだ。

二曲目にバスクラによる無伴奏ソロ、God Bless The Child が演奏された。「ヨーロッパのドルフィー」での演奏が有名だが、この短いバージョンも完璧な出来栄えだ。

ドルフィーはバスクラを携えたまま、ブッカー・リトルのオリジナル、Aggression に突入する。グループとして最大の融合を見せる。リハーサルを重ねたレギュラー・グループでなけれは、到達できない阿吽の呼吸を感じる。このグループでスタジオ録音を残せなかったのは、プレスティッジの大きなミスだ。

Like Someone In Love では、イマジナティブなフルートの導入からソロに移る時、アナログ・レコードの時は耳障りだったブラックウェルのハイハットも新しいCDでは幾分抑えられて、バランスが取れているように感じられる。リトルがメロディ・ラインに美しいオブリガードをつける。

マルのオリジナル、Fire Waltz では、マルのピアノ・ソロは想像以上に前衛的で驚かされる。ドルフィーをパーカー直系と言っていいならば、マルはセロニアスモンク直系のピアニストだ。ドルフィー好みのピアノに違いない。

Bee Vamp はリトルのオリジナルでドルフィーのバスクラとのユニゾンの息がピッタリなところが凄い。なぜかこの曲だけ、テイク2が存在する。

The Prophet はドルフィーのアルバム・デザインを手がけた友人のリチャード・ジェニングスの渾名であり、スローなナンバーだがドルフィーのアルトが堪能できる、21分以上の長尺の演奏。

Number Eight (Potsa Lotsa) ドルフィーのオリジナルで、ラテン風なテーマが面白い。後年メモリアル・アルバムとしてリリースされたが、このライブは最後まで残りテープ感がまったくない。「モールス信号」と呼ばれたマルのソロが収録されている。ここにきて、若干ファイブ・スポットのピアノが気になり始めた。リチャード・デイビスのソロがフィーチュアされているが、アナログ・レコードよりもはっきり聴こえるようになったような気がする。

このライブ・セッションの最後は、Booker's Waltz で締めくくられる。このライブ後数か月で夭折してしまうブッカー・リトルのオリジナルで、このセッションがドルフィーとの最後の共演になってしまうのが残念だ。

とりあえず第1集と第2集に名演が収録されているので、これから聴きたい。ハード・バップ・ファンもこのスタイルなら聴けると思う。ドルフィー史上、もっともスリリングなライブ演奏がこれだ。


■Eric Dolphy & Booker Little Complete Live At The Five Spot

New Jazz/Prestige 1961.7.16

00.3146 Warming Up And Tuning (Rejected)
01.3147 Status Seeking-Here & There
02.3148 God Bless The Child-Here & There
03.3149 Aggression-Vol.2
04.3150 Like Someone In Love-Vol.2
05.3151 Fire Waltz-Vol.1

06.3152 Bee Vamp-Vol.1
07.3152 Bee Vamp (alternate)-Vol.1
08.3153 The Prophet-Vol.1
09.3154 Number Eight-Memorial Album
10.3155 Booker's Waltz-Memorial Album

Eric Dolphy (as,bcl,fl)
Booker Little (tp)
Mal Waldron (p)
Richard Davis (b)
Ed Blackwell (ds)

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