映画「恋ひとすじに(クリスティーヌ)」(ピエール・ガスパール=ユイ監督1958年フランス作品)

フランス産メロドラマにしては、冒頭からたいそうハリウッド的な香りのする映画だと思いながら観ていたのだけれど、情け容赦のない衝撃のラストシーンに、やはり一筋縄ではいかないフランス映画であることを実感。シュニッツラーの戯曲「恋愛三昧」をもとに監督のガスパル=ユイが脚本を書き、音楽をジョルジュ・オーリックが担当。彼は近代フランスを代表する大作曲家であり、J・コクトーの作品にも多くの音楽を提供している。この映画ではローバイマー少尉(アラン・ドロン)とクリスティーヌ(ロミー・シュナイダー)が出会ったその夜、二人で帰るシーンを彩る音楽が、短くも印象的。

主演の二人