豊作

夏から秋に風の音が流れる
黄金の水田からは
軽やかな風が流れる
あぜ道を
頭をたれて稲をかき分けて歩く
黙って歩く
稲の中で身を置き
稲の中で泳いでいる
稲の中で考える

結んだ糸は確かなのか
これでいいのか
秋風になびく稲穂は何も言わずに
頬をなでて行く

教えて欲しい
これが赤い糸と白い糸の
ゆくえなのか。
豊作の神様に祈ってます。