朝の月

霧に包まれて
朝の月がぼんやりと
道を照らす

霧に包まれて
霧の中から
遠くの山並みが
見える

晩秋の秋の田んぼは
寂しそうに
涙をためて
昇る朝日を待つ

こんな朝が私を待っている
日が昇る前
昨夜の月が残っている
朝霧の中を二人で歩く

寒いね
と声をかけて握り返された手
これが幸せの手