雪の夜

ひらり、ひらりと舞い落ちた
雪が椿の花を隠しました
しんしんと冷える夜は
ささやかな音に驚きます

底冷えする夜は
熱燗をひとくち含んでは
あなたを恋しがり
あなたを思い
あなたに会いたくなり
あなたに愛された日を思い出し
そして
あなたを恨み
いっきに呑み込みます

すべての思いを含んで
今夜の酒は体にしみこみます