名脇役、一條久枝さん逝去。

劇団新派の名脇役、一條久枝さんが94歳で亡くなりた。
30年代に歌舞伎を凌ぐと云われた新派の揃った名優最後の人の退場です。
明治期に歌舞伎の対抗して発生した新派劇は、独特な演劇スタイルを時代と共にあ確立して後の新劇とも違う演劇になりました。明治〜大正〜昭和30年代迄の庶民を扱った芝居は、主役は勿論、脇役も演技や持ち味で時代や地域の雰囲気を醸し出て素晴らしい効果を上げました。故一条さんは山の手の奥様より下町の女房役が柄に合い、最後の「婦系図」での髪結で魚屋の古女房は存在感あふれる適役でした。
主役を盛り上げ、芝居全体を支える演技は絶品でした。邦楽をあしらう