【豊田市美術館】『ゲルハルト・リヒター展』を鑑賞する会のイベントレポート

さん

【豊田市美術館】『ゲルハルト・リヒター展』を鑑賞する会

新年最初は豊田市美術館での『ゲルハルト・リヒター展』鑑賞会。総勢4名でのイベントでした。
19世紀に写真が誕生して以来、この先絵画はどう差別化を図っていけばよいのか、画家たちを悩ませ続けてきたテーマをさらに模索し、解答を示した最後の大物アーチストがゲルハルト・リヒター。写真と絵画、光と影、色彩と素材、さまざまなアプローチで多彩な作風が披露された集大成的な展覧会です。
美術展では通常、作品の近くにタイトルや説明が書かれたキャプションが貼られているものですが、この展覧会にはほとんど見当たりませんでした。作品自体も巨大な鏡だけがフレームに収まったもの、グレー一色が全面に塗られたもの、乾いた絵具を引っ掻いたものなど、第一印象だけだと頭をひねりたくなるものばかり。
それでもテーマに思いを巡らせながら観ていくうちに、みなさんそれぞれにひらめきや気づきが芽生えて会話も弾んでいき、観終わった時には2時間が経過。鑑賞前は重々しくて難解そうな先入観もありましたが、抽象絵画に対する苦手意識やハードルの高さはリヒターの作品を通じて、かなり払拭されたのではないでしょうか。
鑑賞前には美術館近くの和食店で腹ごしらえ、鑑賞後は美術館敷地内にある茶室で一服し、充実した一日を過ごすことができました。