【豊田市美術館】『フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築』を鑑賞する会のイベントレポート

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【豊田市美術館】『フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築』を鑑賞する会

フランク・ロイド・ライトについて知っていることとといえば、博物館明治村にその一部が保存されている帝国ホテルの建築家という程度。建築に関する知識も皆無に等しかったので、今回はボランティアスタッフによるガイドツアーに参加して鑑賞しました。
展示内容はロイド自身が手がけた建築パースやドローイング、建造物の写真がメインで、そのほかにはロイドがデザインした家具や調度品、帝国ホテルの内装を再現したコーナーもありました。
ロイドが建築家とし活動していく過程で最も興味深かったのは、高層ビル群の風景で知られるシカゴの大学で建築を学びながら、日本建築の影響を受けて、プレイリースタイルと呼ばれる水平線を基調とした横長の平家建築に傾倒していったところ。日本の浮世絵が大好きで来日した際にはかなりの点数を購入していたという親日家としての一面もクローズアップされていました。展示室の壁面にも所々に浮世絵が飾られており、日本から受けた影響の大きさが垣間見えました。
ガイドツアーの後は今回の参加者中、最もロイド建築に詳しいああちゃんの案内で再度巡回。ロイドファン目線による親愛のこもった解説を伺うことができたことに感謝します。
また今回は展覧会のポスターデザインがとてもカッコよかったので、ミュージアムショップにて購入。美術鑑賞というよりは社会見学のようなイベントでした。

【豊田市美術館】『フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築』を鑑賞する会

地味な展覧会だと思っていましたが、思いのほか来場者が多かったです。日本人にとって帝国ホテルなどを通じて身近な建築家だからでしょうか。
私は浮世絵と母親の影響が印象に残りました。フレーベルの発案した「つみき」で遊び「つみきを組み合わせたら、どんな形でもつくり出せる」と学んだことが帝国ホテルのデザインにもつながっているとか。フレーベルもすごいけど、教育のしがいのある子どもでしたね。忘れられないのはジョンソン・ワックスビルのオフィスです。樹状柱?こんなこと、よく考えられてそして実現させたと思います。これから建て替える帝国ホテルも、初期の建物のオマージュも取り入れた、現代性と人間的な温かみの両立したデザインのホテルにしてほしいと思います。

それから私は美術館に行ったら所蔵品展を見るのをとても楽しみにしているのです。
今回はエゴン・シーレ『カール・グリュンヴァルトの肖像』とクリムト『オイゲニア・プリマフェージの肖像』が並んでいました。
実物を見ると、そこから発する目に見えない何かに圧倒されます。  
                          

【豊田市美術館】『フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築』を鑑賞する会

豊田美術館「フランク・ロイド・ライト世界を結ぶ建築」観てきました
建物のパースや図面が多く(私は大好きなのですが)
一般アートファン向けではなかったかも……

生涯の時期が重なる英国の作家達(ウイリアム・モリス 他)を中心に、米国でもアーツ・アンドクラフツ運動が強まった時代
その象徴でもあり 20世紀を代表するライト建築には 窓や扉、柱の装飾にも自然の植物を連想させる連続的な模様を取り入れたり 家具や、食器もデザインしていて、それらの展示もあった  

個人的には好きな物と好きな作家の繋がり、融合の理由がよく判る有難い展示でした