天童荒太 「悼む人」

天童荒太 は以前TVドラマで「永遠の仔」を見ていました。
作品は 「包帯くらぶ」を読んだことがありました。
心が傷ついた”場所”に包帯を巻くという行為によって傷を癒すというお話でした。
友人と口論になった歩道橋の手すりに包帯を巻いてゆくという行為に惹かれました。

「悼む人」 は7年の歳月をかけ、表紙には 船越桂氏の彫刻が目をひきます。
新聞雑誌やラジオから得た事故や事件で亡くなった人をその場所に訪ね、悼む旅を
続ける青年の話を、 母、雑誌記者、その青年が悼む現場に遭遇し、旅をともにする女性の
語りで話しは進んでいきます。
巻末の参考文献の多さに、7年も