源氏物語は読みましたか?

源氏物語は、日本人であれば誰でも一度は読まなければと、何か義務感のようなものを感じている人は私ばかりではないでしょう。やっと本を手にしたのは50歳を過ぎてからでしたが、田辺聖子訳は非常に読みやすく、そのまま一気に読んでしまいました。特に、宇治十帖は味わい深く読んだのを覚えています。
その後、偶然、図書館で目にした「タチアーナの源氏日記(紫式部と過ごした歳月)」(法木 綾子訳、阪急コミニケーションズ、1996年)を読んでみてびっくりしました。著者は、源氏全巻を10年以上かけてロシア語に訳した人で、訳しながら綴った日記がこの本の土台です。現代語訳からではなく