幕末の横須賀製鉄所を偲ぶティボディエ邸 

ティボディエは、幕末、フランスの援助で建設された横須賀製鉄所の副首長である。製鉄所築造の責任者で首長でもあったヴェルニーの理工科学校の後輩にあたり、それぞれの夫人は姉妹という親しい関係にあった。

邸宅はJR横須賀駅に隣接する、ヴェルニー公園と海を挟んだ向かい側の米軍基地内にあったもので、本州では最古の西洋建築だそうだ。
老朽化に伴い撤去したい、という米軍からの連絡で、調査が行われた。

あまりの老朽ぶりにそのままの再建はかなわず、残された部材(積煉瓦や柱、三角トラス)が建物内部に展示されている。積煉瓦には当時の壁塗り職人の常識で、モルタルに藁が練り込ま