李白名詩その30/「月下独酌」

皆さん、お元気ですか?  吟遊詩人です。
月夜に透き通る虫の声、自然界は早や初秋から中秋へ・・・。
しばらく酒宴の名詩が続きましたが、ここで登場するのがいよいよ
その極めつけとも云うべき名詩「月下独酌」です。
ただ、この名詩が作られたのは秋ではなく春なんですね。
春の月夜に、月と自分の影とを相手に酒を酌み交わし、酔っては一
緒に歌い踊る、という酒仙李白ならではの名詩です。
一見して、いかにも陽気な酔っぱらいの歌に思えますが、その心中
には深い孤独感が漂っています。
この名詩は李白が都長安を離れる直前に作られたという説もありま
すが、私は李白の心境からして