《白山・西片・本郷レポ》ハチの銅像と一葉の旧居跡

 ハチは大正12年11月に秋田県大館市に生まれ、大正13年1月に渋谷の上野英三郎博士の邸宅で生活するようになります。一方の樋口一葉は明治5年3月に東京で生まれ、貧しい家計を救うために明治24年から小説を書き始めます。
 時代が違いますから、この二つの命に少しの繋がりもありません。しかし、本郷の町の目と鼻の先に彼らが生きた証が残っています。
 この町を歩き、銅像と旧居跡を目にすると、それらが二重写しになってしまうのはなぜなのでしょうか。

《忠犬ハチ公》と《樋口一葉》は長きにわたって語り継がれてきました。それは確かに誇らしいことに違いはありませんが、ハチは