〝フォルクスオーパーの『レディ・イン・ザ・ダーク』〟

 11月23日に始まったロックダウンは当初の予定通り20日間で終了し、ウィーンでは12月12日から劇場やコンサート・ホールが再開した。

 ウィーン・フォルクスオーパーでは、クルト・ヴァイルのブロードウェイ・ミュージカル『レディ・イン・ザ・ダーク』が当初の予定から2週間遅れの12月12日で初日を迎えた。
 世界初演から今年でちょうど80年となるこの作品では、パニック障害に陥ったキャリア・ウーマンのライザ(ユリア・コチ)が、ブルックス博士(ロベルト・マイヤー)の診療所でフロイト式の精神分析を受け(舞台上には有名なフロイトのカウチが置かれている)、過去のトラ