村上春樹さんが7日行ったスピーチの要旨

【ベルリン共同】村上春樹さんが7日行ったスピーチの要旨は次の通り。
 「ベルリンの壁」が崩壊して25年が過ぎました。私が初めてベルリンを訪れた時、街はあの迫り来るような壁で東と西に分かれていました。私たち(旅行者)は東ベルリンに行くことはできましたが、検問所を通過しなくてはならず、午前0時前に西ベルリンに戻る必要がありました。まるで舞踏会に出掛けたシンデレラのように。

 東ベルリンのオペラハウスに、妻と友人とモーツァルトの「魔笛」を見に行ったのですが、音楽とオペラハウスの雰囲気は素晴らしかった。時計の針が午前0時に近づき、帰り道に検問所へ大急ぎで走った