遊女,乞食、農民の歌でも賑わう国民詩集、『万葉集』。…素浪人の『万葉集漫談』(135)

(135) 我が園に 梅の花散る ひさかたの
       天(あめ)より雪の 流れ来るかも
              巻五・822 大伴旅人
大意: この(大宰府)の大庭園一面に、梅の花が咲き散り敷くそれは 天から流れ地に注いでくる雪のようです

解説; 730(天平2)年正月、長官旅人のもとに参集した遠く日向・大隅・薩摩の3国、壱岐・対馬からも朝集使や大宰府の官人、旅人の知人等を集めて開かれた宴で、「梅花の歌」として『万葉集』に知られる32首。その中の1首です。詠み手は医師、神主、陰陽師等々もいて、まことに多彩です。

(135’) 梅の花 夢に語