川端康成の書斎

茨木市立川端康成文学館には、書斎のコーナーがある。そこでは、康成が昭和21年(1946年)から亡くなる昭和47年4月まで暮らした鎌倉・長谷の家にある書斎を再現している。

正面には、庭の様子もわかるように工夫されている。部屋の真ん中に仕事机があり、執筆に必要なペンや原稿、眼鏡、辞書の他に、呼び鈴代わりに使用していた密教道具の五鈷鈴(ごこれい)などがある。屑籠には、志賀直哉からもらった魚が入っていた魚籠を使用していたという。
また、書をよくした康成はその独自の世界を表現するための種々の筆や、自らが選んだ硯や筆立て、創作のためか執筆の合間の気休めのためか、小