ネコと仔猫と僕達の日々 〜珈琲茶房<扉>の物語2〜 その7

「あの、猫の予防接種をお願いしたいんですけど」

「いらっしゃいませ。こちらは初めてですか?」

「あっ、はい」

「それでは、こちらに記入をお願いします」

受付の女性は極めて事務的に問診票を差し出すと
内容の説明をし、それからボールペンを渡してくれた。


問診票を書いて受付に出すと
マスターは待合室のソファに腰を下ろした。

「ちょっと大きかったかな。
 チー、居心地はどうだい?」

横に置いたキャリーバッグを覗き込むとチーに声を掛けた。

ここに来る前に急いで買って来たので
大して大きさも気にしなかったけど
さすがに中型犬用のキャリーバッグはチー