「京も明日も恋をするー。」

今にも泣きだしそうな空模様の日。
こんなコピーにつられて、京は伏見深草「竹の下道」を訪れてみた。

「昔男ありけり・・・」で始まる、知らない人はいないであろう「伊勢物語」に、
「年を経て住みこし里を出でていなば、いとど深草野とやなりなむ」と、女に飽きた男。
(何年も住み慣れたこの里出て行ったならば、これ以上に草深い野になってしまうのだろうか)

「野とならば鶉となりて鳴きをらむ、かりにだにやは君は来ざらむ」と、女が返す。
(そのようにここが草深い野になってしまったのなら、わたしはウズラとなって
泣いていることでしょう。そうすればかり(狩りに、かけたか)に