三昧の境地

三昧境 PHP誌4月号裏表紙の言葉

 
入社当初は頼りなくて要領も悪く、とてもやっていけないだろうと思われた人が、のちに見違えるほど輝きを放ち、三十年後にその部門の責任者になる、さらには重役になるといったことがある。

一方で、将来を嘱望されながら伸び悩み、いつの間にか、その他大勢の中に埋没してしまう人も少なくない。

 
   その違いはどこから来るのか。

 もちろん運もあろう。組織において、自分の適性にピタッと合った仕事につけたり、上司や先輩に恵まれるといったことは、自らの意志以外に因るところが大きい。

 
 しかし、運だけでは、長年にわたって