昼食を終えて、バスは再び今朝来た道をカッセルに引き返した。
　カッセルは1277年から1866年までヘッセン州の首都機能が置かれていた歴史的な大学都市で、現在はフランクフルト・アム・マイン、ヴィースバーデンに次いでヘッセン州第三の都市となっている。
　中心街は第二次世界大戦中にイギリス軍の空爆によって破壊され、1950年代に建築された建物がほとんどで些か薄汚れている感が否めない。
　他都市に見られる都市景観の再現という方向には向かわず、自然重視の田園都市化を目指し、ドイツ連邦共和国での最初の歩行者専用区域を設定した都市でもある。

　カッセルは古代ローマ