「フランス、日本、レオナード藤田嗣二画伯の波乱万丈の生涯」(1)

昨日見た『ランス美術館展』には感動的な絵が少なく、あまり尊敬出来ない企画展でした。
しかし藤田嗣二の最晩年のキリスト教関連の作品群が多数展示してあったのが印象的でした。
彼は毀誉褒貶の多い波乱万丈の一生を過ごしました。その晩年にカトリックの洗礼を受け、ランス市のシャンパン製造会社のルネ・ラルー社長の支援で「平和の聖母礼拝堂」を建て、その壁画とステンドグラスの原画を心静かに描いたのです。昨日の展覧会では、これらの原画が多数展示してありました。
嗚呼、レオナール藤田嗣二も人生の終り頃は神を信仰し、平穏な老境だったのです。私は何故か深く安堵し、展覧会の会場を出