1946年夏、帝国憲法改正を仕上げた政治家達

 五月三日のNHKの『憲法70年 “平和国家”はこうして生まれた』は中々見応えの有る番組だった。その中で取り上げられた帝国憲法改正小委員会の議事録・・・、便利なもので検索するとすぐに出てくる。

  その中の9条の部分である。

 此処で議論となったのは戦争の放棄と戦力不保持を明文化する前に、何らかの宣言を入れるか否かと、戦争を放棄するのか否認するのかという言葉の問題である。

 先ず口火を切ったのは、社会党の鈴木である。

「唯戦争ヲシナイ、軍備ヲ皆棄テルト云フコトハ一寸泣言ノヤウナ消極的ナ印象ヲ与ヘルカラ、先ヅ平和ヲ愛好スルノダト云フコトヲ宣言シテ置