戸を立てし吾が家を見たり夕落葉 永井龍男
手に落葉この世のものでなきかろさ 中嶋秀子
ふわふわと落葉の絨毯踏んで行く アロマ
くわりんの実埋もるあと一枚の落葉 山口青邨
鮮やかな落ち葉数枚栞とし アロマ
たまさかの落葉の音のあるばかり 長谷川素逝 暦日
つくづくと落葉つもりて象潟や 鷲谷七菜子 天鼓
掃く手だてなくて落葉の中に住む 山下絹子
放哉の井かな蓋して落葉載る 津田清子 二人称
とろろそばなんどすすりて落葉茶屋 山口青邨
深大寺鬼太郎茶屋に落ち葉して アロマ
散るまゝに吹かるゝ