今年の大寒の入り一月二十日 

 万葉に通ず大寒の生姜の香  長谷川かな女 花寂び

 働いてゐて大寒もまたたく間  鈴木真砂女 夕螢

 刃より鋭き大寒の夜半稿を継ぐ  阿部みどり女

 原爆の大寒の地の首ねつこ  松澤昭 麓入

 今年の大寒の入り一月二十日  アロマ

 大寒に入る日毎年初大師  星野立子

 寒の入りから寒の明けまで三十日  アロマ

 大寒のうどんを滑る卵かな  滝口照影

 大寒のよき眠りより覚めにけり  八木林之助

 大寒の地にめり込んで深廂  林翔 和紙

 大寒の山ゆるぎなし乳母車  名取里美

 大寒や下仁田の里の根深汁  村上鬼城

 大寒や子持