茶筒に溢れ新茶の香り

 雨に安らか新茶の香り アロマ

 宇治茶知覧茶銘柄馴染みあり アロマ

 いびつ餅荼筒に新茶あふれつつ  水原秋櫻子 玄魚

 おのづから雲を見てゐる新茶かな  森澄雄

 さびしらの新茶のこくを舌の上  上田五千石『風景』補遺

 しぐるるや古茶に戻れる新茶の香  石川桂郎 四温

 したゝかに新茶のみけり蛙の夜  政岡子規 新茶

 しぼるてふ言こそ佳しや新茶くむ  林翔

 しら雲のあたごは冷る新茶哉  挙白

 つひの一滴のこきんと新茶かな  鷹羽狩行

 なつかしき古茶に床しき新茶哉  露川

 新茶飲む伊万里の花柄碗  アロマ

 そこここ