すこしのこつた戦禍の柳はなやぎ銀座早春 橋本夢道
ちさい子や柳ひかんと飛上る 星野麦人
つきがねのひびきに動く柳かな 椎本才麿
しばし見む柳がもとの小鮒市 高井几董
つやつやと柳に霜の降る夜かな 暁台
柳枝垂れて風に吹かれつつ アロマ
ねこ柳のほほけ白むや雛の雨 室生犀星
雨燕うつくし風を舞ふ柳 椎本才麿
雲海の割れてなつかしバルセロナ 柳沼せつ子
猿沢の柳の下の風船屋 比叡 野村泊月
遠くより柳青めと鶫鳴く 飯田龍太
家百戸あれば寺ある柳かな 几董
六月の柳美し初夏の風 アロマ