連載:人生

人生の味わいは後半にある

自宅バルコニーでタバコを一服しながら公園の新緑を見る。
五月の風に揺れて踊る緑の波は命の喜びに輝いている。

緑児(みどりご)という言葉を思い出す。
生まれたばかりの赤ん坊。
3歳くらいまでの幼児。
緑は生まれたての輝く命。

そして、放ったらかしの植木鉢。
新緑の小さな宇宙。

先週の箱根の新緑も素晴らしかったが、身近な新緑も素晴らしい。年をとったせいか、色んなことが素晴らしく思える。

「人生の本当の味わいは後半にある」 貝原益軒
今日読んだ本にあった言葉。

自然も女性も食べ物も酒もアートもすべて。
年をとったからこそ、些細なことでも味わい楽しめる