連載:アリャ『何じゃ』コリャ【難じゃ】

【妾の子】物語    日記1400

中学校入学の時に、自らの素性が判った。
 戸籍謄本を閲覧して『父親が不在』の謄本から、恐ろしさが、徐々に明るみに出た。
 同居の【育ての母親】には、問えず、父親捜しを独りで探った。
 中学生ともなると、家庭裁判所の存在を知り、父親捜しを追えた。私は姓が三(さん)度も替えられてきた。
 幼少の頃は、縁ある他人の祖母に預けられて、姓もソコの家柄で名のられた。
 小学の国民学校では、母の姓で名乗られた。
ここまでが、父親の姓を継ぐことのないままの、いびつな世代である。
 都合、父の姓を継ぐために、三度の姓の変遷を得た。

 父親の存在を追求し、
裁判所には