えぞにうの花のレースが野を覆ひ 嶋田摩耶子
はるかより心もどしてレース編む 沖祐里「八潮」
レースの波ひそひそ 鯨が来そうな日 伊丹 公子
ベビー服はピンクの綿レース アロマ
レース編むみどりの雨の降る夜は 菖蒲あや
レース編むわたしはかつて鹿であった! 田邊香代子
レース編む愛告げられし日のごとく 木田千女
レース編む手が緑蔭への触覚 寺井谷子
レース編む海に兎の跳ぶ日かな 黛まどか
月に兎跳ねレースの夜会服 アロマ
戦昨日終る白レース服裾かろし 文挟夫佐恵 黄 瀬
新緑のレース綴