行く秋は風と戯れ紅葉する アロマ
身ほとりの風に躓づく素秋かな 八幡里洋
塩田の秋はにはかに星青き 佐野まもる 海郷
御簾かけて秋は住みよきお寺かな 長谷川かな女 雨 月
省線に秋は見おぼえの木槿垣 瀧春一 菜園
秋はもうガラス細工の魚たち 大西泰世
秋はゆふぐれ対岸はニュー・ヨーク 遠山陽子
秋は絡まぬ石切槌の二挺の音 川口重美
鯉も老いこの寺も古り幾秋ぞ 高濱年尾 年尾句集
城下町土塀に秋の気配かな アロマ
棟上げの槌音一気に秋ぞ立つ 高澤良一 素抱
潮色も秋ぞ祭の島へ漕ぐ 金