かなかなや独り占めして美人の湯 山本秋穂
かはほりや傾城出づる傘の上 太祇「太祇句選後篇」
かりそめの小町となりて月を待つ 鈴木節子
かるた札うつくしからぬ小町なり 下村 梅子
くくられて小町ゆかりの芒かな 下村梅子
くちなしの小町のやうに萎れゆき 岡本輝久
けし垣の内や硯の小町形 万里 俳諧撰集玉藻集
けふの月婆とはよばぬ小町かな 秋色 俳諧撰集玉藻集
コスモスの佳人の如きたたずまひ 高澤良一 鳩信
さくら狩り美人の腹や減却す 蕪村
しぐるゝや行手に仰ぐ小町寺 比叡 野村泊月
すみれさ