勝海舟の青い眼の嫁

海舟の子孫の中にアメリカ人がいるとは知らなかった。

この場合の嫁は関西で言うところの自分の妻のことでなく、自分の息子のお嫁さんのことである。

あちらの方もなかなか発展家だった勝海舟には、母親の異なる息子娘が幾人かいたが、そのうちの一人がアメリカの女性と結婚、子供も数人設けていて、その子孫が現在も綿々とアメリカでくらしている、と。

いわば国際結婚のはしり。

明治の初め、この青い眼をした女の子の両親は家族帯同で日本に渡航、職を得ようとしたが、意地の悪い日本政府の高官に阻まれて果たせず、日本で客死したが、家族は居残り、勝家の世話になつていたが、そのうち