烏の豌豆豆を扱いて笛にする

 間近まで雨が来てゐる花豌豆  伊藤浄子

 浅間晴れて豌豆の花真白なり  高浜虚子

  砂路の豌豆の花あつすぎる  川島彷徨子 榛の木

 豌豆の花にかくれて姉の泣く  田中 蛙村

  豌豆の花ぬくぬくと砂地畑  高澤良一 ぱらりとせ

 豌豆の花のいちいちあからさま  飯田蛇笏 春蘭

  豌豆の花の飛ばんと風の中  勝又一透

 ゑんどうの凜々たるを朝な摘む  山口青邨

 ゑんどうの手を差し了へし日暮かな  白井 爽風

 ゑんどうの手垣の藁に風さわぐ  篠原梵 雨

 ゑんどうの畳にまろび止まりし所  細見綾子 花寂び

  ゑんどう