雪明りに昼寝起きれば仄暗く

 ≪公園の紅葉と山茶花が美しい

 冷え込む曇り空を背景に色は冴え冴えと

 餅つき大会でみぞれ餅と安倍川餅を頂く≫


 ゆふぐれと雪あかりとが本の上  篠原梵 年々去来の花 皿

 わが翳をわれがさびしみ雪明り  加倉井秋を 午後の窓

 烏丸の路地の奥まで雪あかり  橋本榮治 麦生

 遠野勢夜半に著きぬる雪明り  河東碧梧桐

 家裏は鬼の逃げ路の雪明り  林原耒井 蜩

 我菴や上野をかざす雪明り  正岡子規 雪明

 楽書も訴へに満つ雪明り  中島斌男

 寒卵刻一刻の雪明り  飯田龍太

 雁なくや小窓にやみの雪明り  正岡子規 雪明