広がる格差

20世紀後半の日本は経済成長を謳歌していた。
そんな右肩上がりの時代は、敢えてリスクを取らなくとも、十分ではないながらも誰もがそれなりの収入を得られていたし、将来への不安も抱いていなかった。

ところが、21世紀に入ると、成長は急速に滞り、良くても横ばい、時には右肩下がりの様相を表している。
普通に働いていても、僅かな定期昇給は増え続ける税金と社会保障料で消えてしまい、一向に豊かさを得られないばかりか、未来への不安は募るばかり。

そうなると、少なからぬ人がイチかバチかの勝負を掛け、ほんの少数の幸運者と大多数の不運者を生み出してゆく。
ひとりが10万円ず