梅咲いて庭の華やぎ一入(ひとしお)よ



 梅一枝青光りして寒に入る  山田みづえ 手甲

 梅一輪 シベリア寒気団 直下  伊丹三樹彦

 色鮮やかに紅梅の苑  アロマ
 
 探梅の果ての寒山拾得図  牧長幸子

 梅寒し石の窪のたまり水  東皐
 
 風呂を焚く梅の寒さや早泊り  松瀬青々

 梅祭外人集ふひとところ  高橋達子

 観梅や「匂い十里」の昔よし  丘本風彦

 観梅や留めおきたき紅蕾  小原正子

 遺戸より見る早梅の遥かなり  能村登四郎

 山裾は梅まだ早し竜沢寺  蒲 長子

 よき流ありて暖か梅早し  高浜虚子

 街中の公園にして梅早し  高浜年尾

 早梅に汁