沖縄のつづき Ⅲ

ニライ・カナイと沖縄のこころ

 大海で隔絶された島の人たちには、幸福は海の彼方からやってくるというニライ・カナイの信仰が生きているという。
 現世に幸せをもたらす根源的な力が、ニライ・カナイに由来するという観念なのである。
 列島の人々にとって海の彼方にあるという想像される異郷は、光明、生、豊穣の満ち満ちた世界として存在しているという。
 何故西枕なのかという理由も、右脇を下にして横たわった先の視線の先は、遥か南の海の彼方にあるという理想の世界・竜宮に向けられるのではないかと思う。
 沖縄のそれぞれの島は「神々の島」として、祭りに満ちた世界でもある。そ