田植えの時期

 我が家のある足柄平野は小田原藩のコメどころで、農家が点在して残りはすべて水田地帯だった。
 この田園地帯を通って小田急線が走ったのが昭和2年だったので、このような景色がこの時期90年ほど続いている(1)。電車自体も変化して来ただろう。一方。田植えされた水田の方も変わって来た。最大の変化は人手による手植えからは小苗の機械植えに変わったことだろう。
 48年前の秋に父が倒れ、翌年春の田植えを機械植えに頼んだが、苗が小さいので大丈夫かと周囲から心配されたものだ。約50年後の今では手で植えたり、秋に手で刈り取っている姿は見られない。自分の生きている間に世の中が