古家と暮らし、父の作品と暮らす、読みやすく、区切り

裏庭に薄くかすれたチョークの文字、父のメモした黒板はまだそのままにしている。十八年十一月大安鍬入れ、東側外工事、浴壁・・・綿密に計画されていたのは、お風呂場等工事の予定だった。

父が亡くなりもう二十年近くが経った。親戚に父の死去を知らせを回した時、父ではなく母が亡くなったのかと聞かれた。

胃や身体が凄く弱かった母は、今は九十歳となり、まだ畑仕事などで元気で暮らしている。

先日は母が植えたコスモスが、早大きく育って花を咲かせた。そのコスモスを梅雨の晴れ間に、揚羽蝶が来て蜜を吸っていたとても綺麗な蝶で、私が写真を撮ってもゆっくりゆっくりと動いた。